イタリアは中部に位置する都市 フィレンツェの名を冠したお菓子「Florentin(フロランタン)」
Biscuiterie èreでは、キャラメルを纏った皮付きアーモンドと、それを支えるサブレとのバランスのとれた味わいを目指し、カリッと焼き上げました。
フィレンツェの名家
メディチ家との婚姻
フランス語では、フィレンツェを「フローランス」と呼び、「Florentin(フロランタン)」とは ”フローランスの” お菓子を意味します。
それは、フランス・ヴァロワ朝の時代。
当時、先進的なヨーロッパ文化の中心地であったフィレンツェから、フランス王家に嫁いできたカトリーヌ・ド・メディシス。
彼女が、このお菓子をフランスにもたらしたとの説があります。
フロランタンのみならず、フランスに革新的なお菓子を持ち込んだとされる美食家のカトリーヌをイメージして、Biscuiterie èreの小さな丸いフロランタンには、「Florentine(フロランティーヌ)」と女性形の呼び名をつけました。
フロランタンの由来については諸説ありますが、ここでは、フロランタンの上部のことも指す「ヌガー(ナッツ入りの柔らかい砂糖菓子)」もこの時代にイタリアから伝わったとされていることから、少なくともイタリアにルーツがあるものと捉えています。
風味を格上げするアイテム
Florentineは、ローストしたアーモンドの香りが心地よく続き、余韻を楽しむ大人のニュアンスが印象的なお菓子です。
Florentineを特徴づけているのは、イタリアはプーリア州で作れられる特別なアマレット(アーモンドの香りのリキュール)「ADRIATICO(アドリアティコ)」です。
ADRIATICO
”新世代のアマレットリキュールであるADRIATICOは、全ての素材がメイドインイタリアです。
100%天然由来成分で、(中略)プーリア産アーモンドのみを使用した高品質、独創性、革新性に富んだリキュールを実現しました。
(中略)
プーリアで手摘みされたアーモンドは、数時間ローストされた後に、マセラシオンと蒸留のプロセスを経て、最後にバニラ、シナモン、ココアとコーヒーのノートと合わさります。
サトウキビは厳選されたもののみを使用しており、上品な甘さに仕上がっています。
最後に、マルゲリータディサヴォイア由来の少量の塩は、繊細なタッチをもたらし、アドリア海の記憶を呼び起こします。”
出典
本格派アマレットリキュール|ADRIATICO(アドリアティコ) (amaretto-adriatico.jp)
通常アマレットは、アーモンドに似た香りをもつ杏の核から香りを抽出し、さらに香料が添加されます。
アドリアティコを特別と評するに値する点は、まさにここにあります。
本物のアーモンドから香りを引き出して作られたこの素晴らしいリキュールを、フランベのイメージで焼成時に加えています。
つやつやのアーモンドにも似た、琥珀色の美しいフィレンツェの街並み。
フランス菓子を形成する礎を築いた外交の歴史を思い浮かべながら、楽しんでいただけるお菓子でありますように。
出典
お菓子でたどるフランス史(岩波ジュニア新書) 池上俊一 著
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