Naruto

徳島県産「なると金時」をメインに同郷の食材を組み合わせ、”鳴門の渦潮”を表現しました。

”なると金時”とは、徳島県北東部の砂地で作られるさつまいもブランドであり、2007年に商標登録されています。

外皮は鮮やかな赤紅色、中身は黄金色で、栗のようなほくほくとした食感と上品な甘みが特徴です。

おいしさの秘密は、温暖で降水量の少ない瀬戸内式気候の下、海水のミネラル豊富な鳴門の海砂を利用して栽培されるという点にあります。

他にさつまいもの産地として有名な鹿児島や茨城では、火山灰由来の土壌が栽培に利用されるのに対して、なると金時はまさに鳴門の海が育む農産物といえるでしょう。

Narutoには、中身と皮を分けて使用し、渦模様にしています。

鳴門の渦潮

世界最大級といわれるダイナミックな鳴門の渦潮は、淡路島と徳島県鳴門市との間に位置する鳴門海峡で、潮の満ち引きの差による激しい潮流と、変化に富んだ地形によって発生する壮大な自然の神秘です。

瀬戸内海が満潮を迎えると、幅わずか1.3kmの鳴門海峡を一気に海水が通過し、太平洋側の緩やかな潮流と浅い場所でぶつかるため、海峡の両サイドに渦巻きが出現するという仕組みです。

この渦巻き、実は鳴門側と淡路島側で巻きの方向が逆になるのだとか。
もちろんそんなところも抜かりなく、お菓子に反映していますので、是非ひとつひとつ渦巻きの方向にも着目しながら召し上がってみてください。

渦潮発生の仕組み https://thegate12.com/jp/article/438

そしてもうひとつ、Narutoには重要な海の恵みを取り入れています。

その名も”なるとの塩”は、鳴門の海水から作られ、合わせる素材の持ち味を引き出すよう、ほどよくにがりを残したまろやかでしっとりしたお塩です。

生地に混ぜ込むのに加え、焼成前に表面に少しだけ散らすことで、優しく心地よい塩味を感じられ、なると金時の風味がよりクリアに際立ちます。

なるとの塩

阿波和三盆糖

ここで目線を少し海から外し、徳島県と香川県の県境にある阿賛山脈にフォーカスします。

この山脈南側、つまり徳島県では、200年以上続く伝統的な阿波和三盆糖作りが現在も受け継がれています。

その最も特徴的な工程は”研ぎ”です。
水を使い、手で練って和三盆糖を少しずつ白くしていきます。
研いだ後は入れ物(盆)に戻して圧力をかけますが、当初、これを三度繰り返していたことから、”三盆糖”と名がついたと言われています。

和三盆糖の原料である”竹糖”は、他地域のサトウキビとは異なる品種であり、この地域でしか栽培されていないため、和三盆糖もこの一帯でのみ作られています。

製法も原料も異なるとなれば、一般的な砂糖と和三盆糖とは区別されて然るべきであり、その風味や口に運んだときの儚さに、高級感や希少価値を見出さずにはいられません。

そんな阿波和三盆糖を、Narutoにはふんだんに使うということはなく、なると金時本来の甘みに寄り添うよう、ごくさりげなく忍ばせています。
これが実は、この上なく贅沢な使い方かもしれません。

ティー
ペアリング

徳島県にスポットを当てたNarutoに合わせて、徳島県の伝統的な”阿波晩茶”をご紹介します。

これは世界的にも珍しい乳酸発酵させて作るお茶で、低カフェイン、香ばしい香りでほんのり酸味があり、すっきりした後味だそうです。

”幻のお茶”と称されるほど生産量は少なく、手に入りづらい地元のお茶とのことですが、味を想像してみると、Narutoととても相性が良さそうです。

身近なものでは、あたたかい日本茶や紅茶が特におすすめです。
例えば香ばしさをリンクさせたほうじ茶、レモンティーやアールグレイなど柑橘のニュアンスがあるものや、シンプルなミルクティー、はたまた、スパイシーなチャイを合わせても、それぞれ違った雰囲気で楽しめます。

是非自分のお気に入りを見つけてみてください。

出典

商標登録第5043110号 なると金時(なるときんとき) | 経済産業省 特許庁
なると金時 | 園芸 | JA全農とくしま
ようこそ!日本一の菜果王国へ|鉾田市観光物産協会
【鳴門の渦潮】轟き渦巻く大迫力の鳴門海峡の神秘に迫る!|THE GATE|日本の旅行観光マガジン・観光旅行情報掲載
商品紹介(家庭用商品)|鳴門塩業株式会社
阿波和三盆糖とは|岡田製糖所
徳島・阿波晩茶、世界が注目する乳酸発酵した「幻のお茶」を訪ねて | DIG THE TEA

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